【トンネルブック(ピープショウ・ブック)】注意:発送は30日以内

ヨーロッパでは17世紀ごろから、トンネル・ブックまたは「のぞきからくり絵本・仕掛け本」と呼ばれる、折りたたみの蛇腹(アコーディオン式)を延ばして正面の穴から内部の空間を覗くタイプの本が出版されました。折り畳まれた部分を前後に延ばして造作が切り抜かれた厚紙を均等に立てると、内部に空間が作り出されます。「仕掛け本」は主に19世紀前半のイギリスで制作され人気を博しました。今回出品のお品は19世紀に刊行されたものの復刻版で、日本では入手困難なお品です。表紙は本の形式で、中身は絵を蛇腹の形で連結させており、蛇腹部分を広げて中央の覗き穴を覗くと奥行のある立体的な風景が現れます。当時の「しかけ本」の中でもとりわけ精巧な構造で、1851年にイギリスで開催された第1回ロンドン万国博覧会の水晶宮(クリスタルパレス)内の風景が立体的に生き生きと表現されています。本来のものは、絵はリトグラフによる単色(墨)印刷に、手彩色によって色が着けられています。アナログで味わう3Dの世界は、独特の雰囲気があり、ノスタルジアを感じさせます。さあ、書斎の貴方もこの穴を覗き視て、しばし19世紀の世界にトリップしてください。
ケースサイズ:19cm×16cm×2cm