写真10点では到底説明に収まらず、不明点は事前に質問されたし。

すべてレストア済の後、数年間使用。その都度温水洗浄をしているが、経年の汚れは管内に付着している。羅宇は西洋パイプのマウスピース・ステム材であるエボナイトに換装してあるので、延べキセルと同じく水洗可能。熱による変形は通常喫煙の温度であれば問題無い。

写真下より解説(重量は羅宇込み)

1,村田煙管 推定明治ー昭和初期
全長132mm胴10mm26g本体銀製 赤銅巻き 吸口20金の割り込み

2,村田煙管 推定明治ー昭和初期
全長176mm胴8mm22g本体銀製 赤銅巻き 吸口20金の割り込み

3,銘不明 推定明治ー昭和初期
全長162mm胴12mm41g本体銀製 非常に重厚で重量がある。元々傷が多く除去の為レストア時に0,05mmほど研磨してあるが、若干の打ち傷は残っている。羅宇が竹のように見えるのはエボナイト管を竹風に加工した故

4,飯塚昇 六角水仙赤銅四ツ銀
全長173mm胴11mm36g詳細はネットにて検索可能 現行販売品(定価10万程度)共箱付き 六角の角に若干の擦れや微細な傷がある

飯塚を除き、3本は現代には無い古の国産銀・金の風情が良い。竹羅宇と違い完全な気密性はないが、喫味に影響するほどではない。むしろ薄汚れた植物フィルターと化した竹羅宇よりも、その都度洗浄でき衛生的でヤニ汚れを除去出来るエボナイト羅宇のほうが味の点では勝ると言える。通常使用では問題ないが、力を入れて捻れば回る。換装の場合は80度程の湯水に漬けて暫くすると簡単に外れる。日興エボナイトのチューブ加工済材を購入すれば、安価で継続して羅宇換装は可能(1000mmで千円以下)。丸棒の場合は旋盤が必要となるので注意されたし。