高間惣七の油彩画です。
 高間惣七は構図のセンスが抜群で、リズムに溢れているためつまらなくならず、柔らかなタッチで硬くならず、子供のように素朴で見ていて勇気づけられ飽きない、そんな画家です。拡大写真でタッチを見てください。素晴らしいでしょう。この作品の作行きは完璧と言ってよいと思います。高間惣七の特徴である、伸び伸び、生き生きとした生命感にあふれております。筆も勢いがあって、ひらめき、夢中で、発見をしながら描いている様子がみてとれるようです。デフォルメして書いているのに、山の質感もそのままです。控えめながら、すごい傑作です。
 製作年不明ですが若い頃のもので、すでに80年は経過していますので絵の具の剥落が所々見られます。キャンバスの枠は新しいものに打ち替えられているように思われ、額も最近のものになっているのでこれからも大丈夫だと思います。
 額の大きさが67.5x47.5、額に納めた場合の画面の大きさが51.5x32cmで、10号Mです。しっかりした額に入っております。箱もあります。
 高間惣七の作品は東京国立近代美術館にも収蔵されています。こちらの絵は、洋間に掛けるよりも和室に大変に合います。宜しくお願い致します。

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