商品の説明
叉鬼山刀と幻の鋼材

 叉鬼山刀の鋼材は、日本刀の素材としても有名な島根県の安来鋼である。それも終戦前までに製造された鋼(はがね)をストックし、叉鬼山刀だけのために使用している。今でも日立金属はヤスキハガネを製造しているが、戦前のヤスキハガネとは全く別ものである。他社がこの鋼を手に入れることは、もはや不可能である。

 その鋼に中軟鉄を鍛接している。ヤスキ鋼と中軟鉄を合わせ、何度も熱して打ちたたくことにより不純物を取り除き、純粋な鋼に鍛え上げていく。また、焼入れには、ある植物から抽出したエキスの入った、秘伝の油が使われている。

 故西根稔氏の経験と勘に裏うちされた技術と、彼の天性によって、叉鬼山刀には作り上げられている。また、叉鬼山刀には、先達から引き継いだ日本刀の「裏打ち」の技と伝統が、今もなお生きている。
この鋼材は、4代目西根正剛に受け継がれている。

2022年度製造品